非常に端的に:「インペリアル・イースター・エッグ」をめぐり、怪盗キッド、殺人犯「スコーピオン」と対決する。
感想:先の2つが「凶悪犯との全面対決」というサスペンス系だったのでここで毛色を変えた感じで、どちらかというとルパン三世のノリに近い。市井の評価はかなり高く、「こだま作品」の中だとたまに格落ちする程度で基本的には最上位Tierに分類される。この作品は2000年に上映されたので、当時の「ミレニアム」「世紀末」の空気を知らないとちょっと評価が落ちるだろう。
ただ、その空気を知っていてなお、俺はあんまりこの話を好きになれなかった。題材がかなりマニアック(ロシア革命とか知らないとピンとこない)な点や、いまいち動機が薄い点、話の軸がひとつではなく2,3にまたがってる点など。俺みたいに「合わない人には合わない」というタイプの傑作だろう。だからこそ合う人には「コナンは殺人解決だけじゃない」という基軸として合うのだろうが。
また、後のキッドの「最後はコナンにしてやられる」「二枚目気取りの三枚目」「服部相手にファーストキスを済ましかける」みたいなキャラに比してこのキッドはめちゃくちゃな二枚目超人な点もツッコミどころで、よく話題になる。ただこれはコンテンツの進展によるキャラのブレなので仕方ないと思う。ネタにしてる側も分かった上で笑ってる…ポケモンの「インド象」みたいなもんというか。