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嫌いな小説は森絵都の「カラフル」

98.キュレムVS聖剣士 ケルディオ D

概要:見習いにもかかわらず「聖剣士」とうそをついてキュレムに惨敗したケルディオは、サトシとの触れ合いで自信を抱いて再挑戦するようになる。

 

感想:この映画に関してはマジで脚本が死ぬほど平坦、何か制作サイドに事情があったんじゃないかなぁと思わせるほどつまらない。そのためよく「一番つまらないポケモン映画」として名前を挙げられるのだが、俺はこれに3つの観点から異を唱える。

ひとつが、この映画は不快感がまったくない。いわゆる「粥」枠だ。加点方式だとまったくプラスがないが、減点方式でもそれほどマイナスをいれていい点がない。

もうひとつが、この不快感のない純然たるつまらなさでありながら比較的短い点。つまり体力を要さないのだ。この映画を見た後だとどんな映画も楽しく感じるだろう。ミラクルフルーツみたいな存在なのである。

そして、ゲスト声優が結構頑張ってる点。しょこたんはちょっと耳につくのだが、本職じゃないのによくもまぁあそこまで演技をものにしたなと感心する。高橋克実に至ってはまったく違和感がない。

つまりこの映画、極上の素材の調理方法を思いっきり間違えた映画ってことだ。つまらないのは事実なのだが、ぶっちゃけレシゼクの方がよほどひどいというのが俺の意見である。…まぁ100点満点の試験で3点と7点を比較しているようなもんなんだけどね。

あと短編の「メロエッタのキラキラリサイタル」を、毎回「エロメッタのドキドキブライダル」って言ってしまう。まるで小太りの男や巨根の黒人男性にウェディングドレスを着て目を細めて舌を出すメスガキみたいなタイトルだぁ…(直喩)。

ボケてるわけじゃなくて、まずメロエッタの名前が覚えにくい上に頭がポルノ野郎なので「メロエ」よりも「エロメ」の方がしっくり来てしまう点。「リサイタル」というとジャイアンリサイタルと直結するので、女の子がそんな迷惑行為をするわけがないという点から「イタル」で終わる女の子らしい単語=ブライダル(結婚式)、あとは「ピカチュウのドキドキかくれんぼ」と混ざってるのかもしれない。

まぁなんにせよ、人間の脳は極めて抽象的にものを覚えるのだなぁと思うのである。