概要:アクション仮面の撮影中、爆発事故が起こり、力の源「アクションストーン」を奪って逃げた。しんのすけはアクション仮面が実在するパラレルワールドへ旅立ち、敵の親玉「ハイグレ魔王」と対決することになる。
感想:ストーリー見てると「明らかに子供向けじゃないだろ」ってなるあたり、クレしん(原作・アニメ)と映画という媒体の相性の悪さと手探り感がうかがえる。そしてこれで情緒をゆがめられた少年たちが大人になって特殊性癖を発露させたエロジャンルがあり、今も独自の発展を続けている。地獄のるつぼだよ。まぁセーラームーンとかプリキュアで性癖ゆがむ人多いらしいからなぁ…。
それはともかくとしてこの映画のすごいところは、この時代のレジェンド声優、野沢那智のオカマ演技と、この映画によって現実の春日部に軸足を置いた少年でも異世界ファンタジーができるということを示した点だと思う。色々人を選ぶ出来ではあるのだが、先駆としては相当アクセルを踏み込んだスタートであり、このまったく日和らない姿勢が(地獄のような形とはいえ)今のオタクにも影響を与えている。
ヘンダーともども今のクレしんにない毒々しい雰囲気にあふれていて、折に触れて見たくなる、そんな映画である。